The Australian Financial Review紙によれば、新たに開発されたスマートフォンアプリを使えば、体温、心拍数、呼吸などを分析するだけでなく、そのデータを医者に送信することで症状の確認をする前に、予後(予想される医学的な健康状態に関する、経験にもとづいた見解)を教えてくれるとのことです。
メルボルンでの寒いある日、生後11か月のトビーの胸からあまり聞き覚えのない音がしていることに、母親は心配でした。母親は医者に見せる必要があると思ったほどの状況でしたが、医者による5分間の診察を受けるために、寒い中1時間の長い道のりを息子を連れていく代わりに、小型デジタル聴診器をiPhoneのヘッドホンジャックに差し込んで、トビーの診断をしました。 この装置は、医療器具というよりは、銀色のヨーヨーのように見えますが、無線で非接触型の体温計を備え、1分以内にトビーの体温、心拍数を測定し、彼の呼吸の15秒間の記録を作りました。 寒い中、遠い病院まで行くことなく、トビーは自宅で診察を終えました。かかった時間はわずか7分32秒でした。スマートフォンアプリは測定したデーターを分析するだけでなく、そのデータを医者に送信することで症状の確認をする前に、予後も教えてくれます。トビーは、風邪を他人に移すことなく、風邪薬のシロップを飲んで、ゆっくり休みました。 これはサイエンスフィクションではなく、実際にこの商品は販売されています。CliniCloudという商品名で、これはオーストラリアメルボルンの2人の医者によって創り出されました。残念ながらオーストラリアでは、ビデオを利用したドクターサービスが無いため、この商品が利用することが出来ませんが、オーストラリアから米国へ2015年7月から輸出を開始し、販売価格は、149米ドルとのことです。 このCliniCloudは、長年議論されてきた「遠隔医療技術」が現実化された新しい商品の一つです。ここ数カ月で、Google、Apple、そしてTelstra(オーストラリア最大の通信会社)の3社すべてが、遠隔医療技術の開発に、巨額のお金を投資しています。 CliniCloudの聴診器とは別に、米国カリフォルニアでは、耳鏡(外耳を検査するための器具)をスマートフォンのカメラに取り付けて、子供の鼓膜を遠隔から見ることが出来る装置を販売し始めている会社もあります。 http://www.afr.com/technology/apps/doityourself-healthcare-has-arrived--but-are-we-ready-20150515-ggz2fu
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