日本経済新聞によれば、ANAホールディングス(HD)はスタートッアップ企業と提携し、訪日客にツアーガイドを紹介する事業を始めるようです。国際交流に関心を持つ日本人ガイドと訪日客を引き合わせるサービスを全日本空輸を利用する顧客に提供します。ANAグループの社員もガイドを買って出ます。東京五輪・パラリンピックに向けたサービスに磨きをかけるとともに、人材育成にも力を入れます。
ANAHDが提携するのは訪日客向けガイドのマッチングサービスを手掛けるハバー(神奈川県鎌倉市)。2015年設立のスタートアップで、第三者割当増資を実施しました。出資者には従来連携してきた東京急行電鉄などが名を連ねANAHDも数千万円規模を出資。年内にも全日空便を利用する顧客向けに同サービスを紹介する方針です。 ハバーは訪日客と国際交流したい日本人学生などとのマッチングを手掛けます。日本への旅行に先立って旅行者の興味関心を聞き、好みに合った形でガイドします。さらにガイドツアーを通じて得られた訪日客の旅行動向データも活用していくということです。 観光ガイドは18年1月に法が改正され、通訳案内士の資格を持っていなくても有料で案内ができるようになりました。商機とみて訪日客向け観光ガイドのマッチング事業を手掛ける企業は出てきていますが、ハバーは学生など多数のガイドを抱えていることが強みだということです。 ANAHDがハバーと組む理由は2つあります。1つは訪日客の取り込みです。日本政府が20年に訪日客数4000万人、30年に6000万人を目標に掲げるなか、訪日客が国内線で地方都市を訪れる動きも出始めています。 ANAグループは米エアビーアンドビーや個人が企画した旅行体験を仲介するガイアックスと連携しています。ハバーとの提携も含め旅行客の嗜好に合わせた旅行体験を提案することで、交流人口の増加と新たな需要創出につなげる考えです。 もう一つは人材育成です。社員にハバーのガイドへの参加を呼びかけます。またハバーでのガイド活動を通じた外国人観光客とのコミュニケーションを人事研修に盛り込む見通しです。社員が訪日客と接する機会を盛り込むことで、訪日客が増える中で社員の能力向上につなげる狙いがあります。 ANAグループはこれまで体の不自由な人など向けの受付カウンターや多言語対応した自動手荷物預け機、保安検査場の金属探知機に反応しない樹脂製車いすを全国の空港に導入するなどの投資を進めてきました。 スタートアップとの連携を通じて訪日客増に向けた体制を整備する考えです。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35273210S8A910C1XQH000/ この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/airline-partners-with-startup-to-offer-custom-trips-to-foreign-visitors-to-japan
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