The Australian Financial Review紙によれば、オーストラリアにおける今後のエネルギーシステムの大きな転換の一つとして、一般家庭での発電能力の増加が挙げられています。今後は、一般消費者が自宅での電力消費と発電について、自ら管理する必要性が高まり、これに対応するために、電力小売業者は消費者に対して、革新的な技術に支えられた商品やサービスを提供する必要が出てくるようです。
オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)によって招集された120人の専門家によって、2050年までのオーストラリアにおける電力業界の今後の方向性について、議論がなされています。 この専門家達の作成したレポートによれば、2050年までにオーストラリア国内における消費電力の50%程度が、オンサイト発電で賄われると述べられています。具体的には、オンサイトでソーラーパネル、蓄電池、その他の再生可能エネルギーによって発電されると見込んでいます。 これと同様に、Bloomberg New Energy Financeでも、2040年までに消費電力の約35%が、オンサイト発電で賄われると予想しています。 このような見通しから、今後の電力小売業者と消費者との関係に大きな変化が起こると見込まれています。 具体的には、電力小売業者は消費者により良い価値を提供するようなビジネスモデルに大きく転換する必要が出てくると予想されています。 今後は、消費者が主導でオンサイトで発電と管理が行われると予想されていることから、今後は、電力小売業者が、発電で最も重要なプレーヤーである消費者のパートナーとなり、蓄電された電力を取引することが出来るビジネスモデルを展開していくことが、成功するカギになると考えられています。 HomeSmartと呼ばれているサービスは、消費者がリアルタイムで料金マネジメントサービス、屋根に取り付けたソーラーサービスなどの監視や警告などの管理を行うことを可能とします。 実際の効果というと、同サービスを提供しているErgonは、顧客がエネルギー消費をコントロールすることが出来るようになったことで、(新たな顧客を獲得して、)新たな収益を得ることが出来ているようです。 大事なことは、このような新しいサービスを提供することで、顧客との関係を強化できることです。サプライヤーと消費者がパートナー関係となって、エネルギー供給だけでなく、新たなサービス、技術を提供することが可能となります。 http://www.afr.com/technology/tech-options-bring-a-muchneeded-wake-up-call-for-australian-energy-retailers-20170409-gvh83z この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/-tech-options-bring-a-much-needed-wake-up-call-for-australian-energy-retailers
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