The Australian Financial Review紙によれば、ゴールドマンサックスグループが、原料炭価格の好調が今後も続き、資源の中で今年、最も良い結果を残すであろうとの見通しを示しました。
中国政府の新たな政策により、鉱山で働ける年間の日数が削減されたため、強粘結炭のスポット価格は、1トン当たり205米ドルを超える価格で取引されており、今年に入ってから価格が2倍以上になっています。ゴールドマンサックスでは、2017年の価格予想を135米ドル、2018年を125米ドルと予想しており、これは、現在の第3四半期の契約価格である92.5米ドルと比べて、それぞれ64%、47%上昇すると見ています。 同社のレポートの中で、「異なる市場環境を反映するために、我々は今後の見通しについて修正を行った。我々は、現在の政策がこのまま来年まで維持された場合、オーストラリアや米国からの供給能力が不足する可能性があるとみている。」と述べています。 最近の価格上昇によって、これまで不況で苦しんできた資源会社にとって、大きく売り上げが増えています。 中国では、習近平国家主席が中国の鉱山会社に対して、年間の生産量を330日から276日に削減するのと同等な生産量の削減を指示したため、中国全体での生産量は、今年に入ってから10%以上減少しています。そのため、中国における原料炭の輸入量は8月に45%上昇し、ここ13カ月で最も高い水準となっています。 しかしこの状況が続けば、価格が上昇し、海外での生産が増えるため、中国が生産量の削減を緩和する可能性があるとのことです。 そこで中国政府の計画機関のトップは、北京で会合を行い、中国での原料炭の生産量を増やす決定をしたそうです。 ゴールドマンサックスによれば、「中国での原料炭の在庫量が低く、供給も限られているため、短期的な視野では価格が高くなっており、これによって、年間2,000万トンの鉱山生産能力が稼働していない状況となっている。もっと柔軟性のある政策にすることにより、中国での生産量は2017年に回復していくであろう」と述べています。 現時点で、最も恩恵を受けているのは、中国以外で原料炭を生産している資源会社ということです。 また、「海外の資源会社における資産価格の上昇や、利益率の大きな改善は、中国が当初は予想していなかった結果で、原料炭の海上輸送に対する需要が当初の予想よりも大きくなったことで主に恩恵を受けているのは、米国、オーストラリアそしてモザンビークの国々である。」と述べています。 http://www.afr.com/business/mining/coal/goldman-resets-higher-its-coking-coal-price-forecasts-20160923-grnii9 この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/goldman-resets-higher-its-coking-coal-price-forecasts
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