最近のThe Australian Financial Review紙によれば、オーストラリアのオンライン食料品市場が18億豪ドル規模まで成長しており、さらに新たなサービスを展開する企業も売り上げを伸ばし、食料品市場に変化が出てきているようです。
Aussie Farmers Direct社のCEOであるKeith Louie氏は、「便利な食料品宅配の利用が増えており、消費者は、毎日の夕食の献立を考える手間を省くことができる。」と述べています。 食事宅配サービスは、年間20%以上の割合で急成長をしており、様々な企業が参入しています。献立と必要な食材を届けたり、調理済みの食事(消費者は温めるだけ)を届けるサービスが提供されています。 Aussie Farmers Direct社は、11年前に牛乳、パン、卵の宅配を始め、先月からはWeight Watchers社と組んで、新鮮な食材と献立の宅配を始め、利用者はWeight Watchersのポイントが集められるようです。 このサービスは、ヘルシーな食事で減量を目指しているWeight Watchersの会員に人気で、注文は当初の予想を上回り、毎週、数千件の注文があるようです。 Louie氏は、食事宅配サービスは、今後3~4年で数億豪ドル規模の市場となり、オンラインでの食料品販売の割合は、市場全体で現在の2%程度から4~5%まで伸びると述べています。 オーストラリアの大手スーパーマーケットであるコールスとウールワースは、900億豪ドルの食料品市場をほぼ寡占しており、オンライン食料品市場(市場規模は18億豪ドル)でも50%~60%のシェアを有しているとのことです。 大手スーパーマーケットチェーンは、オンライン販売で価格、商品取り扱い数、配達網で競争力のあるサービスを展開し、そしてオーストラリア国内の約90%の家庭に届けることが出来ます。 しかし、コールスやウールワースよりも規模が小さな企業が展開している革新的な付加価値を加えたサービス(例えば摂取量を抑えたレシピや調理済みの食事の配達)を展開しており、これが大手スーパーマーケットチェーンにとって、無視できない存在となってきています。 オンラインで調理済みの食事を宅配しているHelloFresh 社のTom Rutledge氏は、「オンラインでの食料品購入の一番の問題は、(購入に際して)多くの意思決定が必要になるということだ。」と述べています。 同氏は、「調理済みの食事を宅配するサービスは、このような意思決定が必要なくなり、精神的にも身体的にも負担を低減できる。」と述べています。 Aussie FarmersとHelloFreshは、調理済みの食事を宅配するサービスは、最終的には強固なサプライチェーン、経済効果が出る販売数、そしてお客様へのロイヤリティーサービスを展開するいくつかの企業のみがサービスを展開していくであろうと考えています。 Aussie Farmersは、年商1億豪ドル、10万人以上のアクティブな顧客を持ち、150人のドライバー配達網を形成しているということです。 http://www.afr.com/business/retail/the-online-grocers-solving-the-dinner-dilemma-20160524-gp2noq この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-the-online-grocers-solving-the-dinner-dilemma-in-australia
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