The Australian Financial Review紙によれば、テスラ社のソーラールーフの導入コストについて、購入希望者が必要なサイズとコストの試算ができるツールを提供していますが、オーストラリアではこのようなツールが提供されていません。テスラ社からは、1平方フィートあたり21.85米ドル(29.30豪ドル)という目安の価格が提示されています。
オーストラリアと米国では、住宅の屋根が大きく異なり、建築方法、規制そして雪といった環境も違います。とはいえ、コスト試算のツールが提供されていないので、オーストラリアでの導入コストを試算するには十分であると考えられます。テスラ社は、高品質の屋根を提供することを目指しており、安価な屋根を提供することは考えていない。 1平方フィートあたり21.85米ドルということは、1平方メートル当たり235米ドル、現在の為替レートを適用すると、これは318豪ドルとなります。 テスラ社では、1平方フィートあたり21.85米ドルという価格は、30年間におよぶ太陽光発電することを考えれば、通常の屋根に比べて十分価格競争力があると述べています。 導入コストは、様々な要因で変化しますが、オーストラリアにおける一般的な屋根については、1平方メートル当たり80豪ドルから130豪ドルです。 先に述べたように、テスラ社は高品質の屋根を提供することを目指しているので、ここでは1平方メートル当たり130豪ドルの屋根との比較をした場合、テスラ社のソーラールーフは、価格が約2.5倍高いと言えます。 オーストラリアの大きな一戸建てを例に考えると、屋根の面積は300平方メートルとなり、通常の屋根を使用した場合は、価格が39,000豪ドルであるのに対して、テスラ社のソーラールーフは95,400豪ドルとなり、56,400豪ドル高額となることが分かります。 オーストラリアでは、屋根の面積が300平方メートルに及ぶ一戸建ての約35%が、10 kW程度のソーラーパネルを使用しています。1日の平均では、少なくとも40 kWh程度発電し、生涯では400,000kWh程度発電するということです。 つまり、1 kWh毎に0.14豪ドル程度で買い取り価格が設定されれば、採算は取れることになります。ただし、現在の買い取り価格である0.08豪ドルよりも高くなっています(単純に太陽光パネルのみで比較した場合)。 一方で、テスラ社製でない、通常の太陽光パネルの導入平均コストは約14,000豪ドルなので、先述した一般的な屋根の価格である39,000豪ドルと合わせて考えた場合、合計で53,000豪ドルとなり、テスラ社のソーラールーフの価格目安である95,000豪ドルと比べると、価格差は2倍まで行っていませんが、依然として高額であることが分かります。 しかし、オーストラリアでの補償期間を25年と考えた場合、25年間で少なくとも333,000 kWh発電するので、約0.04豪ドルであれば採算が取れる計算となります。この場合は、現在の買い取り価格の半値でも採算が取れることになります。 http://www.afr.com/business/energy/solar-energy/heres-how-much-a-tesla-solar-roof-will-cost-in-australia-20170521-gw9xwq この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/heres-how-much-a-tesla-solar-roof-will-cost-in-australia
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