本日付の朝日新聞によれば、東京都心の道路を、車ともバイクともつかない電動三輪車が快走しているようです。例えば、トヨタ自動車の電気自動車(EV)「i―ROAD(アイロード)」です。都市部のカーシェアリングで活用が始まっている「超小型モビリティー」と呼ばれる1~2人乗りの車の一種です。どんな乗り心地なのか。朝日新聞の記者が体験しました。
「楽しそうだね。電気で動くの?」 平日の昼間、都心を走った。信号待ちをしていると、窓越しに初老の男性から、そんな言葉をかけられたようです。めったにないデザインで、とにかく目立つとのこと。歩行者や他のドライバーの視線も熱く、銀座の大通りでは、外国人観光客から携帯電話で何度も撮影されたようです。 i―ROADを借りたのは、コインパーキング大手パーク24が運営する地下駐車場「タイムズステーション有楽町イトシア」。給電器が五つ並び、そこに白と黒を基調としたi―ROADが3台止まっています。二つの前輪と一つの後輪を備え、バッテリーで動く1人乗りEV。幅87センチ、長さ2・3メートルで、屋根とドアがあります。駐車スペースはふつうの車の半分から4分の1。フル充電で50キロ走れ、最高速度は時速60キロとのことです。 アクセルやブレーキ、目の前のハンドルやメーター類に変わったところはないようです。運転席の後ろにはバッグ一つほどを積めるスペースもあり、アクセルを踏むと、「ウーン」というモーター音とともに軽やかに動き出しました。 アクセルを踏み込むとぐんぐん加速。日比谷を走る車の流れに難なく合流できました。わずかなハンドル操作できびきびと進路を変えられ、スピードを出して曲がると車体が大きく傾いて楽しいとのこと。まるで車体と体が一体化したような乗り心地で、痛快で、海風を感じながらドライブを楽しみ、お台場の駐車場に返却したようです。 このi―ROADは、トヨタとパーク24が4月から始めたカーシェアの実験で使われている。9月末まで続く見込みです。 日本では、5人乗りの車を持っていても、実際の利用は1~2人がほとんど。さらに運転範囲も6割が10キロ以内です。カーシェアも10~15分単位で利用でき、買い物など短い距離の需要が多いようです。超小型モビリティーは長い距離を走れませんが、こうした利用には向き、ふつうの車の6分の1のエネルギーで動き、排ガスを出さず環境にもやさしいとのことです。 日産自動車は、超小型EV「日産ニューモビリティコンセプト」を使い、2013年秋から横浜市と共同でカーシェア「チョイモビ」を展開するとのこと。累計1万3千人が利用しました。トヨタ子会社のトヨタ車体も、同社の「コムス」を愛知県安城市などが昨年末から展開するカーシェアに提供します。ホンダは昨秋、「MC―β(ベータ)」を使い、さいたま市で実験しました。 国土交通省は、カーシェアなどで超小型モビリティーを導入する自治体などに補助金を出して、後押ししています。担当者は「既存の交通機関の補完に加え、訪問介護や観光地の活性化、離島内の足としての使い道もある」と話しています。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11919415.html この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください。: http://www.j-abc.com/blog/-japanese-automakers-speeding-up-development-of-personal-mobility-vehicles-for-urban-car-sharing
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