日本経済新聞によれば、セブン―イレブン・ジャパンは物流部門の二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みを加速します。使用済み食用油を再生したバイオディーゼル燃料(BDF)を愛媛県内の配送車に導入し、同県での配送時のCO2排出量を5%減らします。イオンもCO2排出量の少ない定期船での配送を始めました。ESG投資など環境に配慮した企業を選別投資する動きが広がる中、大手小売りの環境対策が本格化してきました。
国土交通省によると2015年度の国内のCO2排出総量は12億2700万トンで、自動車や船舶の運輸部門は2割弱を占めます。約2万店の店舗網を持つセブンや流通最大手のイオンの取り組みに追随する小売企業も増えそうです。 23日から愛媛県内での冷蔵温度帯の配送時にBDFの利用を始めます。県内の全111店舗への配送にかかるCO2排出量を年5%(約31トン)削減する計画で、冷凍や常温の温度帯の車両への拡大も検討します。 愛媛県では2013年から公民館やスーパーなど400超の回収拠点を設け、家庭から回収した使用済み食用油をBDF燃料に精製しています。 セブンでは家庭から回収した食用油を使ったBDF燃料を5%分混ぜた軽油(B5軽油)を配送車に使います。燃料費は軽油とほぼ同じで、行政からの補助金などはないということです。愛媛県と同様の取り組みができる全国の自治体との連携も探ります。 同社は物流部門で環境対応を進めています。2月から三菱ふそうトラック・バスの電気トラックの導入を始め、18年夏までに東京、神奈川などに計25台を配置します。このほかトヨタ自動車と組んで配送車両に燃料電池車(FCV)も導入する計画で、19年をメドに共同で実証実験を始めます。 セブンイレブンの16年度のCO2排出量は165万トンで、このうち物流部門は13%の約21万トンを占めます。電気トラックなどの導入を進めることで、約6千台の配送車両のうち15%を占める環境配慮型を20年までに20%に伸ばします。 イオンも物流でのCO2排出量削減を進めます。17年7月、サッポロホールディングスと共同で商品の配送に定期船を使い始めました。従来トラックで運んでいた飲料などの物流を船便にすることで、CO2の排出量を半減させました。提携メーカーは現在17社まで拡大しました。 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO28443500S8A320C1TJ1000/ この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/used-cooking-oil-powers-seven-eleven-japans-delivery-trucks
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