The Australian Financial Review紙によれば、豪州のニューサウスウェルズ州で高圧送電線を運営するトランスグリッドは、テスラ製の「Powerpack蓄電池」を使って、間欠的な風力と太陽エネルギーの供給を円滑にし、デマンドレスポンスの実証を行うようです。停電を防ぎ、電気料金の増加を抑制する目的があるようです。
実証はシドニーで実施される予定で、今後数カ月間のうちに導入されるPowerpack蓄電池の仕様(単体)は、250KW、500KW/hです。 シドニーでは過去5年間で電力料金が2倍となり、電力を大量に消費する重工業は廃業しているケースが出ており、一般家庭についても負担増となり家計へのプレッシャーが増えてきているために、対策が急務となっています。 デマンドレスポンスとは、卸市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時におい. て、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力. 消費パターンを変化させることです。ソーラーパネル、蓄電池、スマートサーモメーターを利用して得ることが出来る余剰電力をグリッドに戻すことで、停電を防ぐことに寄与します。 デマンドレスポンスによって、シドニー中心部におけるピーク時の電力供給のストレスを軽減することが出来、送電網に必要な初期費用の軽減することが可能となり、最終的には電気料金の軽減につながります。 またデマンドマネジメントによって、電力の安定化に寄与し、電力を大量に使用する重工業が安心して生産を行うことが可能となります。ソフトウェア企業やいくつかの小売業者は、すでにデマンドマネジメントの実証をはじめています。 Powerpack蓄電池は、シドニー中心部で電力使用がピークに達すると、グリッドに対して電力を供給します。電力料金を最小限にするために、夜間に充電を行い、昼間のピーク時に電力を供給するようにします。蓄電池は、太陽光発電を最大限利用することにも寄与しています。 今回の実証によって、太陽光発電からどの程度の電力が発電されるのか、またどれくらいの電力が送電網に供給可能かを調べることが出来ます。 実証を通じて、今後はさらに蓄電池の導入スケールを拡大していくことも視野に入っているようです。 http://www.afr.com/news/transgrid-to-use-tesla-batteries-in-sydney-trial-20170616-gwskbl この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/transgrid-to-use-tesla-batteries-in-sydney-trial
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