日本経済新聞によれば、シャープは、京浜急行電鉄などと訪日外国人にロボット型携帯電話「ロボホン」を貸し出すサービスを4月25日から始めると発表しました。京急羽田空港国際線ターミナル駅で貸し出し、中国語や英語に対応したロボホンが観光スポットを紹介します。訪日客と接点があり観光サービスにノウハウがある電鉄企業などと組むことで、ロボホンの普及を加速させる狙いです。
「どうしたの」。東京・浅草を観光する旅行者がもぞもぞと動き始めたロボホンに話しかけます。呼びかけられたロボホンは身ぶり手ぶりを交えながら「この近くに人力車に乗れるところがあるみたいだよ」と返事をしました。貸し出しサービスを紹介する動画の一場面です。 旅行者は、写真を撮るといった基本機能に加え、「ロボてなし」という専用機能を利用できます。位置情報をもとにロボホンが近くの観光スポットを紹介してくれる機能で、浅草や渋谷など30カ所程度が登録されています。 レンタル料金は日数によって変わりますが、1泊2日(24時間)の場合は税別1500円です。インターネットにつなぐにはWi―Fi(ワイファイ)ルーターが別途必要になります。まずは20台程度を用意し、年間800人程度の利用を見込んでいます。 今回の貸し出しサービスの特徴は4社が協力している点です。まずシャープがロボホンを京急に販売。京急がレンタルサービスを手掛けるほか、ロボホンの関連グッズを販売して認知度を高めます。実際の貸出業務は、空港などで訪日客向けにモバイルルーターの貸し出しを手掛けているビジョン(東京・新宿)が引き受けます。 ロボてなしを開発したのはソフト開発会社のフューブライト・コミュニケーションズ(東京・中央)です。同社はヒト型ロボット「ペッパー」向けのソフトウエアなどを開発してきました。「レンタルの運用などは自社にノウハウがない。各社の力を借りて一緒にやっていきたい」。ロボホンを開発したシャープの景井美帆氏はこう話しています。 シャープは昨秋、ロボホンの法人向け展開を始めました。倉敷館観光案内所(岡山県倉敷市)や自動車販売店などで採用が始まっていますが、まだ途上です。「これまではBtoB(企業間取引)止まりだが、今回のサービスは(一般消費者まで巻き込む)BtoBtoCのためより多くの販売台数を見込める」と景井氏は期待を寄せています。 この数年で身近になってきたロボットですが、足元でうまく活用されているとは言いがたいのが現状です。シャープは自前主義にこだわらず、柔軟に外部の力やアイデアを組み合わせることでロボホンの活躍の場を模索し、広げようとしています。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ22HC6_S7A320C1000000/ この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/-japanese-company-offers-robotic-rent-a-guide-for-japan-tourists
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