朝日新聞によれば、東京にいる外科の専門医が北海道の病院にあるロボットを操作して手術するといった、遠隔手術の実現に向け、日本外科学会が7月にもガイドライン作りに着手するようです。環境が整い次第、数年以内に実際に手術して安全性を確認します。外科医不足が深刻化する中、全国どこにいても患者が質の高い手術を受けられる環境を目指します。
遠隔手術には、内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使う想定だ。国内に350台以上あり、胃がんの摘出など14種類の手術で医療保険が適用されている。ダヴィンチは、数本のロボットアームがついた本体と操縦する装置から成り、通信回線で結ばれている。アームの先端についたカメラや手術器具を、執刀医が少し離れた所から操る。 厚生労働省のオンライン診療の指針では、少なくとも一度は患者との対面診療が原則で、遠隔地から手術することはできなかった。しかし、10日に遠隔手術を例外としてみとめる指針案がまとまり、7月にも改正される。 これを受け、日本外科学会は専門委員会をつくり、対象の患者や安全性の確保などを定めたガイドラインの整備を始める。さらに、大学病院などのロボットを光回線でつなぎ、実際に手術をして実証する。 ダヴィンチは本体に操縦装置を2台同時に接続することができる。遠隔地にいる専門医と患者のそばにいる医師が一緒に手術して、難しい部分を専門医が担当することなどを想定している。また、装置の故障や通信が途絶した場合には、患者のそばの医師がダヴィンチを操作したり、直接開腹したりして手術を継続できるようにするという。 難しい手術は現在、全国どこででも受けられるわけではない。高い技術を持った外科医がいない地域では、移動できないほど重症な患者は手術を諦めなければならない状況にある。 遠隔手術は中国で試みが始まっているものの、世界的にはほとんど行われていない。学会の委員会設置に携わる袴田健一・弘前大教授は「今回の改正で遠隔手術が法的に整備され、世界をリードできる。全国どこにいても必要な患者が質の高い手術を受けられるようになる」と話す。 https://digital.asahi.com/articles/DA3S14053719.html?iref=pc_ss_date この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/long-distance-remote-surgeries-allowed-under-revised-guideline-in-japan
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