日本経済新聞によれば、「夜遊び経済」とも呼ばれるナイトタイムエコノミーを盛り上げる機運が都内で高まっています。ターゲットは急増する訪日外国人観光客です。
実は「楽しい夜を求めて渋谷へ来たのに、どこで何をすればいいか分からない外国人が多い」と渋谷区観光協会の堀恭子・企画広報部長は嘆いています。訪れる外国人の多さほど、地元経済に貢献しているわけではなさそうです。渋谷区観光協会では夜を楽しむための英語マップも配布。夜のツアーを実施することで、参加者がSNS(交流サイト)で渋谷の夜の情報を発信してくれることに期待しています。今後は美術館など公共施設と連携し、開館時間延長やイベント開催を目指します。 多くの訪日客がコト消費を重視するなか、東京の夜の魅力を体感できる仕掛けは新たな商機へとつながります。墨田区などを流れる旧中川で夜、外国人がカヤックをこぐ姿が見られます。アウトドア事業者が手掛ける「Tokyo waterway night paddling」で、水面に映る夜景を眺めながら大都会の別の顔を楽しみます。民泊仲介のAirbnbが運営するサイトにこのプログラムを登録したところ、訪日客の参加者が急増しました。今では日本人より訪日客の参加者が多い。体験料金は1人7000円。 観光庁によると17年の訪日客は約2869万人、旅行消費額は4兆4162億円でともに過去最高を更新しました。ただ、1人当たりの消費額は約15万4000円、前年より1.3%減りました。旅行消費額に占める娯楽費の割合は約3%。ほぼ手つかずの夜間の消費活性化は、政府が掲げる20年に旅行消費額8兆円を達成するためのカギとなります。 ロンドンやニューヨークなど夜間の消費が活発な欧米の大都会とは文化・習慣の異なる東京で、ナイトタイムエコノミーは活性化するのか。深夜の働き手不足、高齢化による朝型生活の広がり、騒音や治安の問題……。JTB総合研究所の熊田順一主席研究員は幅広な議論が必要とした上で「花見や花火大会など独自の文化を活用することで、日本だからこそ楽しめる特別な夜の体験を提供できる」と話しています。。 20年に訪日客4000万人を掲げ、観光大国の仲間入りを目指すニッポン。観光資源として東京の夜は大きな可能性を秘めています。訪日客が発見する東京の夜の新たな楽しみ方が、日本人も楽しめる質の高いナイトライフへとつながるかもしれません。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29129640X00C18A4000000/ この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/japan-looks-to-tokyos-nighttime-economy-to-hit-tourism-goals
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