朝日新聞によれば、会社の外で仕事を片付けたいけれど、ちょうどよい場所がない――。そんな時に作業スペースとして使える個室型オフィスが東京都内で広がっているようです。東京五輪の混雑対策でテレワークの機運が高まっていることも利用を後押ししています。
小田急線経堂駅(東京都世田谷区)の改札内に今月1日、電話ボックスのような個室ブースが姿を現した。 1・2メートル四方、高さ2・3メートルのブースに入ると、パソコンを開けるほどの机とソファ、電源と充電用のUSB端末がある。屋根は密閉、壁は防音加工がされ、周りを気にせず電話ができる。 使い方はまず、専用のウェブサイトで事前に会員登録し、空いている時間帯を予約する。ドアに表示されるQRコードをスマートフォンで読みこめばカギが開くしくみだ。15分250円から使える。喫茶店での飲み物代を参考にした。 小田急電鉄の担当者は「ここ最近でテレワークへの理解が広まってきた。駅の価値を高めてくれる」と話す。駅の空きスペースを有効活用でき、通勤客や大学生の利用を見込む。28日には新宿に次いで利用者数が多い町田駅でも運営を始める予定だ。 小田急はブースを提供する「テレキューブサービス」(東京都)から賃料を得る。西武鉄道も先月以降、埼玉県の所沢駅、新宿の高田馬場駅に設置した。 テレキューブサービスの親会社でブースを開発したブイキューブ(同)は、インターネットを使って離れている人同士で会議ができる企業向けシステムを手がけてきた。自身もテレワークが多いという間下直晃社長は、複数人で使えるシェアオフィスが増える一方、個人で機密性の高い電話やネット会議のできる場所がないことに課題を感じていたという。 「オフィスの外で仕事をしたくても場所がない『テレワーク難民』がいる状態。足りないインフラを自分たちで作ろうと思った」と間下社長。オフィス家具のオカムラ(横浜市)と共同で約1年かけてブースを開発した。 手応えは予想以上だった。ブイキューブは昨年11月にJR東日本と組んで、東京、新宿、品川の各駅にブースを置き、無料で実証実験を始めた。約8カ月間で稼働時間に占める利用率は5割を超えた。仕事だけでなく高校生の自習や女性の化粧直し、スマホを使った英会話レッスンなど想定していなかった使い道もわかった。8月から有料にしても利用は順調という。 三菱地所もこの夏、ブイキューブと合弁会社をつくった。昨秋、丸の内のオフィスビル1階で実験を始めた。ビルに入居するオフィスに打ち合わせに訪れる外部の客の利用を見込んだところ、ニーズがあることが実証できたためだ。8月からは法人向けの固定料金制などを追加して運用する。 ブイキューブが関係するブースは現在、首都圏のオフィスビルや駅など16カ所に計47台ある。IT系や保険業など、企業として会員になるケースも増えている。 間下社長は「時間と場所に縛られない働き方を広げたい」と話し、今後は空港や商業施設への拡大をめざす。個室代わりになる自家用車を使う地方では商機は薄いとみて、当面は大都市を中心に展開し、2023年度に1千台を目標とする。 https://digital.asahi.com/articles/ASMBP4QS8MBPULFA028.html?iref=pc_ss_date この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: https://www.j-abc.com/blog/private-work-booths-popping-up-at-train-stations-in-tokyo
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