朝日新聞によれば、「東京」を前面に打ち出した酒や料理が相次いで売り出されているようです。訪日外国人の増加や2020年東京五輪・パラリンピックを追い風に、「東京の食」の認知度とイメージを高めようという狙いがあるようです。
23区内で唯一の清酒の酒蔵「小山酒造」(北区)は、約40年ぶりに銘柄「東京盛(ざかり)」を復刻しました。1本720ミリリットルで税別3千円。15日に発売したところ注文が相次ぎ、蔵からは完売しました。都内の百貨店などで購入できるが、小山久理(くり)常務(37)は「こんなに反響があるとは」と驚いています。 1878(明治11)年の創業。秩父山系の地下水で酒をつくり、東京盛は大正時代、東京の発展を願って発売しました。手頃な2級酒で庶民に親しまれましたが、40年ほど前、売り上げの減少で製造中止に。高度経済成長期の東京では環境汚染が問題となり、食品にとって「東京」は良いイメージと言えませんでした。 復刻のきっかけは2年前、取引先の菓子メーカーの担当者の言葉でした。小山酒造の壁に飾られた東京盛のラベルを見て、「今、『東京』はブランド力がある。使わないのはもったいない」。流通業者も「外国人観光客にPRしやすい」と好反応で復刻を決めました。 新たな東京盛は純米大吟醸酒。香り高く、甘みがありながらもスッキリした飲み口に仕上げました。風味を左右する麹(こうじ)づくりでは、蔵人が泊まり込みで温度管理にあたりました。ソメイヨシノと菊をあしらったラベルはかつてのデザインを再現し、「TOKYO」の表記を添えました。小山常務は「来シーズン以降もつくり続ける。長く愛してもらいたい」と話しています。 2014年に都内で初めて開業したワイン醸造所「東京ワイナリー」(練馬区)は今年3月、区内などの農家とブドウの栽培を始めました。代表の越後屋美和さん(39)は、かつて都中央卸売市場の大田市場で働いていた時、「東京の農産物をもっと広めたい」と思いついたのが大好きなワインでした。練馬など都内で栽培されたブドウ「高尾」を使ったロゼなど、年間約9千本を製造しています。 「都産都消」を売りにする店もあります。 八王子産ヒラタケのピュレ、練馬産イチゴを添えたエゾジカのパティ、西東京産「伝統小松菜」のソースで食べるサクラマス……。今月9日にオープンしたフランス料理店「アトリエシュシュ」(新宿区)のオーナーシェフ、野村裕亮さん(35)は渋谷区で生まれ育ちました。「都内で収穫された野菜は鮮度が良いうちに届く。東京産野菜の魅力をたくさんの人に知ってほしい」と言っています。 http://digital.asahi.com/articles/ASJ486S6WJ48UTIL05D.html この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-made-in-tokyo-trends-in-food-drink-as-brand-gains-cachet
0 Comments
Leave a Reply. |
ニュースレター
配信登録 著者木名瀬 晴彦 アーカイブ
January 2021
カテゴリー
All
|
Getting Around
|