朝日新聞によれば、海外から県内を訪れる人が増える中、持病を書いて持ち歩ける英語のリーフレットや、4カ国語の医療情報資料集を市民らがつくったようです。急病やけがの時もスムーズに意思疎通できるよう備える「転ばぬ先の杖」。安心して滞在を楽しんで、との思いを込めています。
旅行者たちが降り立つJR奈良駅前。オレンジ色のスカーフをしたボランティアが英語で声をかけました。 「お困りのことはありませんか」 奈良公園や東大寺、宿泊施設への行き方を尋ねる家族、気軽に食事できる店を尋ねるグループ。「眼鏡が壊れたので修理したい」と言う人もいました。 応じているのは、奈良NPOセンターが今月組織したボランティアグループ「TOES」(Team Orange of English Speaking)のメンバー。案内の最後には、持病やアレルギーを書いて持ち歩ける英語のリーフレットを渡しました。 オレンジ色のリーフレットは問診票の形式で、氏名▽生年月日▽治療を受けている病気▽常用薬の種類▽薬の副作用の経験▽アレルギーの有無、原因――などを書き込めるようになっています。119番と、多言語で相談に応じる「AMDA国際医療情報センター」の案内も載せました。 NPOセンター職員の家族が海外で病気になり苦労した経験から、国際観光都市のおもてなしの一環として制作。奈良で暮らす外国人の助言も得ました。配った一人は「今のところ何も困っていないという人も、『これはいいね』と喜んでくれる」と手応えを話しています。 他の組織とも手を携えて案内場所や頻度を増やす考えで、ボランティアを募っています。 また、青年海外協力隊OBらでつくるNPO法人「奈良国際協力サポーター」は、「外国人患者のための医療情報資料集 奈良県版」をまとめました。県内の医療機関のリストや病院での会話を日本語、英語、中国語、ハングルで書きました。 「症状など時に命に関わることを正確に伝えるのは難しい」。協力隊員としてネパールで活動した小尾(こび)二郎さん(58)は帰国後、同国の妊婦の通訳を頼まれたことがあります。しかし日常会話ができても、医療の通訳には専門知識が要ります。病院や自治体の窓口に、いつも対応できる人がいるとは限らないのが現状です。そこで、仲間と半年あまりをかけて情報を集め、通訳代わりの資料集をつくることにしました。 冊子はA4判61ページ。臓器や病気、診療科の単語に加え、「胸に圧迫感があります」「息をする時、ゼーゼーといいます」など症状を伝える表現、医師からの「具合が悪いところを指さしてください」「血糖を下げる(薬です)」といった指示などを盛り込んみました。 1千部刷り、希望に応じて配っています。「宿、観光施設、飲食店など、外国の人が利用する様々な所で役立ててもらえたら」と話しています。 http://digital.asahi.com/articles/ASJ4M6S7XJ4MPOMB01M.html この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-medical-pamphlets-printed-to-save-tourists-lives-in-japan
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