本日付のThe Australian Financial Review紙によれば、ロボット製造メーカーであるファナックは、今後のトレンドをつかみ、成長が期待されるようです。
コスト削減(特に労働コスト上昇の中で)、高速化、安定性や安全性の向上などが実現可能となるという観点から、産業ロボットの需要が高まっており、2015年には、24万台のロボットが売れ、これは前年度と比べて8%上昇したということです。主な需要としては、自動車産業や中国からのようです。 同社は、海外におけるこの分野では17%のシェアを持っており、特に中国では多く利用されているようです。「コボット(コラボレーションロボットの略称)」への需要は昨年だけで16%上昇し、6万6千台が販売されました。この「コボット」は、作業者(人間)と隣同士で作業を行うことが出来るため、様々な産業で利用されているようです。 欧米の市場でも需要は急増しており、米国では、売上げが11%上昇し3万4千台、ヨーロッパでは、9%上昇し5万台が販売されました。同社は、米国で新たに4つの生産拠点を設立する予定としており、需要に対応するための生産能力がかなり増強されるとのことです。 同社は、海外テクノロジー大手のCISCOとパートナーシップを結び、ロボットのセンサーと工場生産ラインをインターネットで結び、「ゼロダウンタイム(操業停止時間をなくす)」取り組みを進めています。 新しい技術により、工場のオーナーはファナックのプラットフォームを通して必要なアプリケーションをダウンロードして、工場で使用するロボットやシステムを簡単にカスタマイズすることが可能となるとのことです。これは、スマートフォンの利用者がアプリをダウンロードするのと同じくらい簡単な作業ということです。 この新しいプラットフォームを利用することで、ロボットとアプリがプラットフォームに接続できることを可能とし、ロボットとアプリが相互に通信可能となるということです。ファナックは、アプリの開発者からと、プラットフォームのプロバイダーの両方から収入を得ることが出来ます。これはグーグルやアップルと同様なモデルで、この分野では初めてということです。 ファナックの業績ですが、昨年12月末時点までの四半期については、会社全体では売上げが25.1%減少してしまいましたが、ロボット部門は20%上昇したようです。 http://www.afr.com/personal-finance/shares/robotics-maker-fanuc-likely-to-prosper-20160426-goez6f この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-a-japanese-robotics-maker-likely-to-prosper
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