山形市内で記者会見した木村一義社長(68)によると、角材の柱に石膏(せっこう)ボードを巻き、その上に木材を貼り付ける3重構造の柱。約千度の炉で3時間燃やした実験でも、表面の木と水を含む石膏が柱を守りました。そのまま9時間放置した後も、中の角材には焦げ目が付いていなかったということです。
同社はこの仕組みで2009年に特許を取得。13年に「1時間」、14年に「2時間」の耐火柱や壁などを作りました。今回の「3時間」で建築基準法上も高層建築を木造にできるということです。木村社長は「日本には、神社仏閣など世界に冠たる木造建築の伝統がある。防火性、安全性が求められる近代建築でも、木造のまちづくりを進められる」と話しています。
同社は一般社団法人日本木造耐火建築協会の会員向けに作り方などを伝える方針。工事現場で材料を合わせて作ることが可能で、特許料はとらないが、使った柱などの量に応じて収入を得るということです。
安達広幸常務(51)によると、今のところ東京都内の11階建てビルや、9階建ての大学寮などの商談が進んでいるということです。コンクリートを乾かす手間などが必要ないことから工期の短縮も見込め、「鉄骨やコンクリート造と比べても、コスト面でも合理性がある」とみています。
https://digital.asahi.com/articles/ASL1H5SMVL1HUZHB00G.html
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