最近The Australian Financial Review紙に掲載された記事によれば、オーストラリアでの労働コストが高いため、園芸産業では、フィールドロボット(農地で働くロボット)を利用せざるを得ない状況となっており、果物などをスキャンし、匂いを吟味し、最終的には収穫も行うことを検討しているようです。
オーストラリアでは、労働コストが高いため、鉱業などでは無人トラックを導入している例があり、木から果物などを収穫する産業は季節労働者への依存が大きく、そのため労働コストを削減するためにフィールドロボットの導入検討を進めています。 シドニー大学のオーストラリアフィールドロボットセンター長のSalah Sukkarieh教授は、鉱山での無人トラックを導入した先駆者で、今は園芸産業にロボットを導入する取り組みを進めています。 同氏は、「鉱山での無人トラック導入で得た知見を、今度は農業の分野でフィールドロボットという形で活かしている。ドローンや飛行物を使ったのは典型的な例で、私はこの分野で20年あまり仕事をしている。ここ7年ぐらいで技術が進み、価格が下がったことで農業への適用も検討できるようになった。」と話しています。 同氏は、Horticulture Innovation Australia(園芸イノベーションオーストラリア)と共に研究を進めており、木から収穫するアボガド、マンゴーなどにロボットを利用できるように開発を進め、雑草取り、剪定(せんてい)そして最終的には収穫まで出来るようにすることを目指しています。 園芸の生産コストのうち50~70%が人件費で、収穫前の雑草取り、農薬代、農園インスペクションなどに費やされます。 同氏は、様々なプロジェクトを進めていますが、すべてのプロジェクトで「空中」そして「地上」でのロボットに収穫データのためのセンサーを装備させ、これにより、データを解析しフィールドでの作業指示をロボットに出す取り組みを進めています。 ロボットがフィールドで得た大量のデータを解析することで、自動での散布(散水)、雑草取り、剪定、そして最終的には収穫まで行えるように作業を進めているとのことです。 園芸イノベーションオーストラリアのLloyd氏は、センサーを備えたロボットが、マンゴーなどの木からきちんと熟したものを識別し、収穫出来るまでには10年かからないであろうと述べています。 http://www.afr.com/business/agriculture/agribusiness-moves-to-robotics-to-combat-labour-costs-20160307-gnccjq この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-australian-agribusiness-moves-to-robotics-to-combat-labour-costs
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