本日付のThe Australian Financial Review紙によれば、シドニーとメルボルンでマンションなどを手掛けている住宅開発業者が、クイーンズランド州へ進出し始めているようです。主な理由としては、住宅購入者がシドニー・メルボルンでの住宅購入価格が高騰したことで購入できずに、ブリスベンやゴールドコーストへ移行してきているのに合わせた動きのようです。
ここ数カ月間で、6社ほどの住宅開発業者が、土地を購入(購入価格の合計は約1億豪ドル)し、マンションの建設を計画(10億豪ドル相当)しています。 シドニーの開発業者であるDyldam社は、先月、ブリスベンのBarakat Groupから2500万豪ドルで開発用地を購入し、430戸のマンションを建設する予定です。 メルボルンで開発を行っているTim Gurner氏は、オーストラリアで最近発表された若手の富豪に名前が挙がった人物で、ブリスベンのリバーフロントの土地を1億7000万豪ドルで購入しました。 メルボルンの開発業者であるKokoda Property社は、ブリスベンのNewstead地域の土地を1900万豪ドルで購入し、2つの高層マンション(合計376戸)を建設予定です。 メルボルンの開発業者であるOpenCorp社は、3700万豪ドルで開発用地を購入し、777戸のマンションを建設する予定です。 CBRE社のMike Walsh氏(Associate Director)は、開発用地を販売しており、「開発業者からのブリスベンにおける開発用地購入の需要については、他州での競争が増加したことが主な要因であり、投資家はシドニー・メルボルンとブリスベンでの価格の差による恩恵を望んでいる。」と述べています。 また同氏は、「他州の開発業者は、利益のマージンを求めて違う州での機会を探しており、ブリスベンは最適な都市である。」と述べています。 ブリスベンは、昨年12月の四半期で、唯一、住宅価格が上昇(1~1.3%)しました。しかしマンションの価格については、この四半期では上昇は見られませんでした。 同氏は、「シドニーとメルボルンは、主に大手開発業者が今後も開発を続け、彼らは今後、少し時間を取ってブリスベンでの市場を理解し、異なるプロジェクトを通して、事業機会について見ていくであろう。」と述べています。 CBRE社のPeter Court氏(Associate director)は、「既に他州からブリスベンに進出してきた開発業者が成功を収めていることによって、他のシドニー・メルボルンの開発業者が進出をしてきている。我々が現在取り扱っている多くのグループは、ブリスベンでの開発用地を購入に向けて話を進めており、このトレンドは2016年も続くであろう。」と述べています。 この流れは、ブリスベンだけではありません。ゴールドコーストでは、シドニーの開発業者Ralan社が、7000万豪ドルで用地を購入し、14億ドルのプロジェクトを計画しています。Ralan社のマネージングダイレクターである William O'Dwyer氏は、ゴールドコーストにおける住宅(開発)のリスクは、シドニーやメルボルンと比較すると低いと述べています。 シドニーの開発業者であるWinten Property Groupは、ゴールドコーストのメインビーチの開発用地を1030万豪ドルで購入し、30階建てのマンションを建設する予定です。 大手開発業者のMirvac社も、ブリスベンシティーから南に30㎞ほどにあるGreenbankエリア(州政府が特別に計画を進めているエリア)の480ヘクタールの土地を購入し、3000戸の住宅を建設する予定です。 http://www.afr.com/real-estate/property-developers-follow-sydney-buyers-to-brisbane-20151217-glq53d この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください。: http://www.j-abc.com/blog/-australian-property-developers-from-sydney-and-melbourne-are-heading-to-queensland
0 Comments
Leave a Reply. |
ニュースレター
配信登録 著者木名瀬 晴彦 アーカイブ
March 2021
カテゴリー
All
|
Getting Around
|