本日付の朝日新聞によれば、ガソリンが要らないエコカーを、電気が止まった被災地などでの新たなエネルギー源にする試みが広がっているようです。災害時に不足しがちなガソリンはなるべく移動のために使いつつ、燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)の電気を医療機器や家電に回すなど車をフル活用するアイデアです。
今秋の東京モーターショー。ホンダは、来年3月からリース販売する新型のFCV「クラリティ フューエル セル」を、開発したばかりの直方体の外部給電器「パワーエクスポーター9000」につなぐ実演をしました。 FCVは、水素と空気中の酸素を反応させて電気をつくって走ります。FCVで避難所まで向かい、FCVと外部給電器をつなげば暖房機器や照明用の電気を供給できます。1台で供給できる電力量は一般家庭の7日分。「9000」は一般の自家発電機より波形の整った電気を送ることができ、繊細な医療機器なども正確に動かせるといいます。来春に売り出す予定です。 トヨタ自動車も、昨年末に市販したFCV「ミライ」でつくった電気を、外部給電器を介して家庭の電力として使えるようにしました。モーターショーでは、車に蓄えた電気を別のエコカーなどに融通できる試作車「FCVプラス」も公開しました。 電線が寸断された被災地では、電力の復旧に平均3日かかるとされています。その間に使われる自家発電機の主な燃料は自動車の燃料と同じガソリンや軽油ですが、東日本大震災では製油所の被災も重なり、ガソリンなどの不足が深刻になりました。 ガソリン車ではなく、EVで被災地の被害状況を調べる取り組みも始まりました。 東北大災害科学国際研究所は、日産自動車から無償貸与されたミニバンEV「e―NV200」2台を、災害が起きたときの被害調査に使う予定です。 同研究所は11月、地震で電気やガスが途絶え、非常用電源も使えない状況を想定した災害訓練を行いました。ミニバンEV2台の電力で、パソコン4台やプロジェクターなどを動かし、被害規模の情報を集めて自治体向けに送るといった作業ができることを確認しました。柴山明寛准教授は「震災の教訓を生かしてEVを有効活用したい」と話しています。 http://digital.asahi.com/articles/ASHD863QNHD8UEHF015.html この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください。: http://www.j-abc.com/blog/-japanese-automakers-tout-eco-friendly-cars-as-plug-in-emergency-power-for-disaster-areas
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