日本経済新聞によれば、イオンは国内のショッピングセンター(SC)に日本未進出の海外企業をテナントとして誘致するようです。グループ内に専門部署を新設して、来春にも1号店を開きます。海外展開で培ったノウハウを生かし、アジアなどの現地の有力企業や観光地の有名店などを招きます。SC間の競合が激しくなるなか、ほかの施設には無い「個性派ショップ」を増やして競争力を高める狙いのようです。
国内に約150カ所のSCを運営するイオンモールが、海外企業誘致の専門部署を設けました。中国担当が2人、東南アジア諸国連合(ASEAN)に3人の専任者を配置し、アジアに限らず欧米からも広く日本進出の希望がある企業を募るということです。 飲食、衣料、住居関連、サービスなど業種にはこだわらないとのこと。すでに多くの国に展開している大手チェーンだけでなく、観光地の有名店など中小・零細企業も対象にします。現在、30社強と交渉を進めているもようで、複数の企業をまとめて誘致することで、アジアの飲食店街を再現するといった取り組みも視野に入れています。 イオンはアジアに大型SCを展開することで、テナントとして入居する日本企業の海外進出を間接的に後押ししてきました。これと同様に、日本市場に興味はあるものの、商習慣や競争環境を危惧して進出に二の足を踏んでいるような海外企業の日本進出を促すようです。 日本進出を検討する企業には、国内外のイオンのSCの視察などを通じて日本市場への理解を深めてもらいます。各社の1号店が成功するかどうかを見極めたうえで、多店舗化を促すようです。 日本ショッピングセンター協会によると、15年の国内SC市場は31兆円と前年より4.5%増加しました。しかし、既存店ベースではプラスマイナスゼロ。新規出店は続いていますが、全国展開する衣料品店や飲食店などがテナントに入ることが多く、「金太郎あめのようだ」という指摘もあります。 国内の人口減やインターネット通販の普及などで中長期的な成長力にも陰りが見えています。イオンモールの吉田昭夫社長は「同質のSCを大量につくっても、今後は大きな成長は望めない」と強調。15年にはアスレチックやサーキットなどを備えたサービス強化型のSCを開業しました。海外店舗を持つことによるネットワークを生かし、他のSCにない有力なテナントを招いて集客につなげる方針です。 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO07260950U6A910C1TI5000/ この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-japanese-retail-giant-to-add-foreign-flair-to-malls-in-japan
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