本日付のThe Australian Financial Review紙によれば、総工費550億豪ドル、工期6年を経ていよいよシェブロン社が進めるゴーゴンLNGプロジェクトが始動し、来週、初めてのLNGの搬出を行う予定とのことです。
このプロジェクトは、始動が1年以上遅れ、また工費が当初の見込みよりも120億豪ドル以上かかりました。他の豪州LNGプロジェクトの生産開始が2014年から2017年にかけて行われることから、2019年には燃料輸出でカタールを抜き、オーストラリアが世界第一位になる見込みです。 最近の原油価格の低迷により、ゴーゴンLNGプロジェクトで見込まれる利益については、特に始動してからの短期間では利益を見込むことは難しいようです。シェブロン社のJohn Watson最高経営責任者は、「ゴーゴンLNGプロジェクトは、長期間にわたって成長を続け、数十年に渡って株主に価値を提供する。」と述べています。 ゴーゴンLNGプロジェクトは、エクソンモービルとロイヤル・ダッチ・シェルがそれぞれ25%の権益を所有し、フル生産量である年間1,560万トンに到達するのは2017年中旬の見込みです。 フル生産となれば、LNGタンカーは2~3日毎に日本、中国、インドや他のアジア諸国に向かいます。日本では、大阪ガス、東京ガス、中部電力が権益を持っています。 専門家の話では、このプロジェクトによって今後20年間で4,400億豪ドルのGDPが予想され、690億豪ドルがオーストラリア連邦政府の利益となるとのことです。 2014年以降、4つのLNGプロジェクトが始動し、この他に3つのLNGプロジェクトが始動を開始する予定で、これらすべてが完成すれば総工費2,000億豪ドルの規模の投資となります。これにより、2009年以降、多くの雇用が創出され、ゴーゴンLNGプロジェクトだけでも19,000人の雇用が生まれたということです。 オーストラリアからのLNG輸出量は昨年の4,000万トンから2020年には8,500万トンに拡大すると見込まれており、数年間は価格が低迷するのではないかと言われているようです。 http://www.afr.com/business/energy/gas/chevron-to-ship-first-gorgon-lng-cargo-next-week-20160307-gnd3ko この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-chevron-to-ship-first-gorgon-lng-cargo-from-australia-next-week
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