本日付のThe Australian Financial Review紙によれば、オーストラリアでは、ここ最近、食料雑貨品価格が上昇を続けていますが、大手スーパーマーケットチェーンのColes、Woolworthsは、食料品の自社ブランドの価格を下げて、最近市場を拡大してきている、安売りスーパーマーケットAldiに対抗しているようです。
ドイツ銀行の最近の調査によれば、6月までの四半期で、食料品の自社ブランド価格は6.1%下がったようです。これは、過去18カ月で最も大きな下げ幅で、Coles、Woolworthsが自社ブランドで安売りを続けているAldiとの価格の差が約30%あったものを、縮めようという狙いが反映されているようです。 一方で、(スーパーマーケットの自社ブランドでない)食料雑貨品の価格は、価格競争が加速しているにもかかわらず、6月までの四半期で価格が1.3%上昇しました。しかし3月までの四半期は、価格上昇が2.8%だったので、価格上昇の勢いが弱まり、上昇幅が約半分になったようです。 ドイツ銀行のアナリストであるMichael Simotas氏は、「もしAldiと似たような商品を販売しているならば、価格の面でリーズナブルなものでなければなりません」と話しています。 また同氏は、「Aldiを訪れるお客様は、価格を最も気にしており、もしAldiの自社ブランドの価格が、Coles、Woolworthsと比べて明らかに安いようであれば、Coles、Woolworthsは、今後、お客様を失っていくであろう。」と話しています。 最近、市場のシェアを失ってきているWoolworthsは、6月までの四半期で、価格を積極的に下げて攻勢にでました。これにより同社は、食料雑貨品全体の販売価格を6月までの四半期で2.6%下げたとドイツ銀行は報告しています。 一方で、Colesは、Woolworthsの価格引き下げ攻勢には応じず、食料雑貨品全体の販売価格は、6月までの四半期で5.1%上昇しました。Colesは、自社が進める価格安の販売戦略を引き続き展開しています。 食料品価格が下がることは、消費者にとっては良いですが、食料価格のデフレは、取扱量が増加し、利益率がある程度確保されない限り、小売業者がコスト上昇分をカバーすることになり、小売業者にとっては苦しい状況となってしまいます。 http://www.afr.com/business/coles-and-woolworths-cut-private-label-prices-to-narrow-gap-with-aldi-20150714-gibnu0
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