日本経済新聞によれば、東海旅客鉄道(JR東海)は、東海道新幹線の新型車両「N700S」の開発を進めているようです。東京でオリンピックが開催される2020年度からの運行開始、そして東京と大阪間の東海道新幹線での利用を目指しており、車両名「N700S」の「S」はSupreme(最高)を意味します。前回の東京オリンピックは1964年に開催され、この年に東海道新幹線がサービスを開始しました。
今回の大幅改良の狙いは、長年の夢である海外での事業拡大も背景にあるようです。同社の柘植康英社長は、「N700Sは、革新的な列車となる」と述べており、大幅な軽量化だけでなく、窓側にしかなかったコンセントを全席に搭載し利用できるようにするなどの改良が行われるようです。 同社は、米国テキサス州と台湾の2つの海外市場をターゲットとしています。 同社の現地法人が、テキサス州のダラスで、高速鉄道プロジェクトへの支援をスタートするようです。高速鉄道技術コンサルティングというユニットを立ち上げ、2021年までにヒューストンまでの約400kmのルートをオープンを目指しているTexas Central Partners社を技術的な側面での支援を提供するとのことです。 Texas Central Partners社の最高経営責任者であるTim Keith氏は、半世紀にわたって作られたJR東海のトップクラスの技術を採用したいと望んでいます。もしこの計画が順調に進めば、ダラスとヒューストンを結ぶルートが、世界で初めて日本基準で建設、操業される高速鉄道となる見込みです。 JR東海は、当初N700-Iの車両(現在のN700をベースとしたもの)を利用することを計画していましたが、車両の開発が間に合えばN700Sが採用される見込みです。 現在、東海道新幹線で利用されている車両は16両編成ですが、N700Sは、2両の先頭車両と2つのタイプの違う車両(これまでは6つの異なる車両を利用)の組み合わせすることで、8両や12両などの柔軟な組み合わせが可能になるとのことです。テキサスでの高速鉄道は、東海道新幹線ほどの利用客は見込めないため、このような柔軟な車両の組み合わせは理想的とのことです。 一方で、JR東海は台湾での高速鉄道に新しい車両を導入することを目指しています。台湾の高速鉄道では、現在700Tという日本では間もなく利用が終了する700シリーズを利用しています。 N700Sは初代ゼロ系から数えて6代目となり、重量が700トンを切り、初代モデルに比べて300トンの重量削減となるようです。 http://asia.nikkei.com/Business/Companies/JR-Tokai-designs-new-bullet-train-to-reign-supreme-abroad この記事を英語で読みたい方は、こちらをご参照ください: http://www.j-abc.com/blog/-japan-railway-designs-new-bullet-train-to-reign-supreme-abroad
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